本記事では、キッチンリフォームにおけるシンクや流し台を選ぶポイント・注意点について解説します。素材ごとの特徴やサイズ感にも触れますので、キッチンリフォームを検討中の方はご参考ください。
目次
キッチンシンクとは、キッチンで料理・洗い物をする場所のことです。「流し」「流し台」とも呼ばれている通り、蛇口から水を流して使える槽があり、食器や調理器具を洗う際に使います。
(c) 株式会社LIXIL
理想的なキッチンシンクを選ぶためには、「使い勝手」「デザイン性」「耐久性」を考慮する必要があります。
キッチンシンクを選ぶには、以下のような観点があります。
キッチンシンクの素材は、見た目のデザインに大きく影響する他、耐久性、メンテナンスの容易さ、デザイン、価格、衛生面、音の吸収性などにも関係しています。
例えばステンレス製のキッチンシンクであれば耐久性やサビ・腐食への強化が期待できる、人造大理石やホーローではつややかさや上品さを演出できるなど、特徴が異なるのでチェックしておきましょう。
また、素材によって清掃やメンテナンスの手間も異なります。キッチンシンクを清潔に保つためには、選んだ素材がメンテナンスしやすいものであることが重要です。
ここでは、キッチンシンクの主な素材を解説します。それぞれの特徴にも触れているので、リフォームの際はどの素材にするか検討してみましょう。
ステンレスはキッチンシンクでよく使われている素材であり、鉄にクロムやニッケルを加えた合金であるため、優れた耐食性を持っています。耐久性が高く、腐食や錆にも強いのがポイントです。熱・衝撃・傷にも強い素材になっています。
また、表面が滑らかで洗剤も使いやすく、頑固な汚れもスチールウールやクリーナーを使って簡単に取り除けます。毎日のお手入れだけでも十分にきれいな状態を保てるので、メンテナンスが手間に感じられる方はおすすめです。
人造大理石は、天然の大理石を砕いてセメントや樹脂で固めた半人工素材のことです。よく人工大理石と間違えられるので注意しましょう。
人造大理石のキッチンシンクでは、自然の石材のような模様や色合いを再現できるため、さまざまなインテリアスタイルにマッチします。無地のシンプルなデザインから模様入りの華やかなものまで選択肢が豊富なので、キッチンシンクにこだわりのある人に向いています。
硬度も高く、汚れや水分が内部に染み込みにくいのもメリットと言えるでしょう。
一方、強い衝撃や鋭利な物には多少の弱みがあり、大きなダメージを与えると人造大理石が割れてしまう恐れがあるので注意が必要です。熱い鍋や器具を長時間置くことを避け、大切に使っていきましょう。
人工大理石は、天然石は一切含まれていない、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした人工素材のことです。人造大理石とは別物ですので、覚えておきましょう。
天然の大理石と違い、傷が付きやすく柔らかい素材なので、削れてしまったり、変色したりすることがあります。しかし、人工大理石は加工しやすく色が豊富、ステンレスと比べて水垢が目立ちにくいという利点があります。比較的安価で人気の高い素材です。
ホーローのキッチンシンクは、耐久性と美しい外観が特徴で、ホワイトやクリーム色のクラシックなスタイルから、鮮やかな色合いやパターンのものまで選べます。エナメル層が金属を保護するためさびや腐食にも強く、食材の残りや水垢もすぐに拭き取れます。
ただし、強い衝撃に対しては注意が必要で、落下や打撃によってひび割れや欠けが生じることがあるので注意しましょう。
キッチンやバスルームのインテリアに、高級感を与える素材として使われているセラミックは、傷や汚れに強くて長持ちする特性で人気です。おもにLIXILやクリナップのキッチンワークトップで採用されています。
熱に強く、熱い鍋・フライパンをダイレクトに置いても変形や割れが生じにくいなど、使い勝手がよいのもメリットです。また、セラミックは、シミや汚れが浸透しにくいため、水や油の使用が多いキッチンでのメンテナンスが楽になります。
ただし、セラミックは他の素材に比べて重いため、取り扱いや取り付けに注意が必要です。基本的に衝撃に強い素材ですが、極端に重い鍋などを落下させるとひびが入ることもあるので意識しておきましょう。
天然石である大理石・花崗岩(グラニット)・石灰岩などの素材を、シンクに使うことも可能です。オリジナリティや美しい雰囲気を演出しやすく、自然の模様や色合いを強調できます。
天然石のほとんどは衝撃や熱に強く、特に花崗岩は高温の鍋を直接置いても問題ない強度を誇ります。水を吸収しにくい特性があり、耐水性に優れているのでシンクでの使い勝手も抜群です。
ただし、大理石は酸性の洗剤に弱く、使用する洗剤に注意する必要があるなど、天然石ごとの特性があるのも事実です。高級素材であるため、リフォームの際の初期投資が高くなりやすいなど、デメリットもあるので他素材との比較・検討も忘れずに行いましょう。
ここでは、シンクのサイズについて取り上げます。
シンクのサイズを検討するときは、幅を重視するのがおすすめです。幅が広いとキッチンでの利便性や作業効率を重視しやすくなり、大量の洗い物が出る家庭でも使いやすくなります。
幅800ミリ以上あるキッチンシンクであれば、複数の食器や調理器具を一度に洗える他、大量の野菜の皮むきをするときなどにも便利です。工夫次第では、ふたり同時に並んでキッチンシンクを使えるようになるので、大勢で一気に作業を進めたいパーティーシーンでも役立ちます。
デメリットは、その分十分なカウンタースペースが必要になる点にあります。リフォームするとしてもキッチン全体のスペースが狭い場合、幅800ミリ以上のキッチンシンクを導入してしまうと、まな板などを置くキッチントップのスペースがなくなります。他の作業スペースが圧迫されないよう、全体のバランスを見て決めましょう。
幅750ミリ程度のキッチンシンクは一般的なサイズとして最も流通しており、一人暮らしからファミリーまで幅広く対応できます。
通常の家庭での使用では十分な大きさであり、洗い物を効率的にするのにも最適です。水切りのカゴ等を設置してもキッチンシンクの過半数を占めてしまうことがないので、作業に不便をきたすことはないでしょう。
ただし、大家族や2世帯住宅で、キッチンがひとつしかないようなシーンでは、狭く感じることがあるかもしれません。幅750ミリを目安として、普段から料理が好きな人などこだわりがあるときは、さらに幅広のキッチンシンクにしておくのがおすすめです。
幅650ミリ以下のキッチンシンクは、非常にコンパクトで、一人暮らしの家庭でも使いやすいサイズです。一般的なファミリー向けのマンション・一戸建てで導入されていることは少ないですが、リフォームを機にセカンドシンクが欲しい人に向いています。
メインのキッチンシンクは幅広に作り、サブであるセカンドシンクは小さめに作って、離れた位置に設置しておけば、水場がふたつになるので使い勝手がよくなります。油分の多い調理器具などの洗い物はメインのシンクで、野菜の皮むきや冷凍品の流水解凍は、セカンドシンクで、と使い分けてもよいでしょう。
例えば蛇口を高くして洗い物をしやすくしたり、温水と冷水を独立させるダブルハンドル式にしたり、さまざまな工夫が考えられます。蛇口をホース式に伸ばしてキッチンシンクの隅々まで洗いやすくするなど、利便性を実現するリフォームにしてもよいでしょう。コロナ禍以降、センサー式のタッチレス水栓を選ぶお客様が増えています。
「キッチンシンク=白か銀色」というイメージが根強いですが、実はカラーシンクも多数販売されています。汚れの目立たない黒っぽい色にしたり、模様を施して見た目にも美しいシンクにしたり、さまざまなバリエーションから選ぶことができます。
機能性と見た目のバランスがよいキッチンになれば、料理の時間も楽しくなりそうです。その他、キッチントップや収納棚の色みに合わせてキッチンシンクのカラーを決める方法もあります。
見た目のデザインや機能性ばかり考えてしまいがちなキッチンリフォームですが、排水・配管も大切です。
キッチンシンクは食器や食材を洗う場所であるため、衛生状態が重要です。排水が適切に機能しないと、水が溜まったり悪臭を発生させたりする原因となります。水の流れが悪くなり、シンクの水が排出されにくくなることもあるので注意しましょう。
最近のキッチンシンクは、水や汚れがスムーズに流れる底面形状のものが多くなっています。油汚れや食べかすなどがキッチンシンクにこびりつくことがなく、サッと水で流せるのも利点です。
キッチンリフォームの予算は、選定する素材やデザインによって変動します。高品質な素材や独特なデザインはコストが高くなる傾向にあるといえるでしょう。
予算に迷ったときは、オンリーワンリフォーム石友へお問合せください。
お客様のご予算に合わせてご提案します。
気になるメーカーやシステムキッチンのモデルが見つかったら、実際の施工事例や口コミをチェックしてみるのがおすすめです。実際の使用感・耐久性・メンテナンスのしやすさ・リフォームから数年経過した後の様子などに関する情報を収集しておくことで、思わぬ見通しや後悔を避けられます。
また、ショールームに足を運んで自分の目でシンクをチェックしてみてもよいでしょう。手触りや細かなポイントなどを確認しておくことでリフォーム後のキッチンをイメージしやすくなるので、ギャップを防ぐためにもおすすめです。
ここでは、各メーカーの代表的なシステムキッチンについて比較します。
(c)株式会社LIXIL
https://www.onlyone-reform.co.jp/product/kitchen/1806/
LIXILが提供する「シエラ」シリーズのステンレスシンクは、「スキットシンク」とも呼ばれており、汚れがスムーズに流れるシンク形状とゆとりのある収納スペースとが特徴です。底面の傾きは左右の両端に行くほど大きくなっているので、自然に水が広がって、最終的に排水溝へと流れていきます。
(c) 株式会社LIXIL
ステンレスと人造大理石のどちらのタイプも選択でき、かつシームレスにできるので日々の掃除もらくらくです。好きなデザインを選んで、キッチンをお気に入りの場所に変えていきましょう。モダンなキッチンにマッチするスタイルなので、シンプルでありながら洗練されたデザインにすることができ、飽きのこない定番キッチンにできるのもポイントです。
(c) TOTO株式会社
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TOTOが提供する「ミッテ」シリーズのキッチンシンクは、シンプルで使いやすいことを意識して作られています。ハンドシャワー水栓なら、シンクの内側の掃除もラクにできます。節水効果が高く、少ない水でしっかり洗える水ほうき水栓が強みです。
また、排水溝はキッチンシンクの右上に配置されており、自然と水や汚れが流れていく滑り台デザインになっています。シンク底面・網かご・排水口につけた傾斜で水を流しやすくしているので、キッチンシンク全体に汚れが付着しにくくなっています。
(c) パナソニック株式会社
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Panasonicが提供する「Vスタイル」シリーズのシンクも、スキマレスデザインを採用していて、スキマガード用のテープ等がなくてもきれいに使えるのが魅力です。シンクとカウンターの接合部分に汚れがたまりにくく、掃除の手間を少なくできます。
(c) パナソニック株式会社
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Panasonicが提供する「ラクシーナ」シリーズのシンクは、スキマレスで掃除の手間や見た目の汚れ軽減に配慮されているのが特徴です。もし水滴や食べこぼし・調味料などを放置していても垢やシミになりにくく、サッと拭き取るだけで新品のような輝きを維持しやすいのがポイントです。ラクするーシンクは、鉛筆硬度9Hの硬い素材を使用していて、傷や割れ・欠けにも強くなっています。
なお、水切りラックや洗剤・スポンジラックを設置しても十分な広さのシンクになるよう配慮されているため、大家族や洗い物が多い家族にもおすすめです。専用オプション「スラくるネット」を使えば、水切りの位置をフレキシブルに移動できるので調理スペースがさらに広がります。
(c) パナソニック株式会社
見た目にもこだわったデザインが特徴で、モダンからクラシックまで、さまざまなインテリアスタイルに合わせられる多彩な色合いや仕上げがあります。美しいフォルムと機能的なデザインが融合しており、キッチンの中心として存在感を放ちやすいモデルと言えるでしょう。
(c) クリナップ株式会社
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ラクエラのシンクはステンレスと人工大理石から選べますが、クリナップといえばステンレスに定評があります。汚れが落ちやすい特殊コーティング、キズがつきにくい特殊エンボス加工が施されています。またシンク裏の底面だけでなく側面を含めた制振構造が特徴で、高い静音性を誇ります。
(c) クリナップ株式会社
最後に、オンリーワンリフォーム石友のキッチンリフォーム事例を紹介します。
https://www.onlyone-reform.co.jp/works/11880/
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長年の使用で傷や汚れが目立っていた他、足元の収納棚の扉が外れてしまったことをきっかけに、キッチンリフォームに踏み切った事例です。ライトで明るい木目調の収納棚を上下に設置したことで、収納力を落とすことなくトーンアップすることに成功しました。
キッチントップも白を基調とした明るい印象になり、外の光を取り入れられる内装であることも加わって空間の印象が大きく変わっています。
https://www.onlyone-reform.co.jp/works/11547/
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30年の使用に伴う傷や汚れ、キッチントップとコンロ台が別になっている昔ならではのデザインを、リフォームにより現代風に生まれ変わらせています。ビルトインコンロや食洗器など使いやすい設備を導入する他、シンクとキッチントップとの間にあった段差をなくしてシームレスなデザインに変更しました。掃除のしやすさが各段に上がっており、これからまた長く使えるようになっています。
https://www.onlyone-reform.co.jp/works/11516/
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ふたり暮らしには広すぎるキッチンをI型に変更し、コンパクトにして掃除の手も行き届きやすくなっているリフォーム事例です。食器洗い乾燥機や調味料を収納できるニッチなどを新設し、家事効率や動線にも配慮しました。吊戸棚も新設しているため収納力が上がり、ごちゃごちゃしがちなキッチンを、すっきりまとめやすくなっています。
また、リフォームを機に収納アイテムの配置や広さにこだわることも可能です。「吊戸棚をもう少し大きくしたい」「床下収納を新設したい」など柔軟なオーダーができることも多いので、収納力の低さに課題を感じているときに活用してみるのもよいでしょう。さまざまな事例を見ながら理想のキッチンスタイルを探し、イメージを固めていくのが近道です。
https://www.onlyone-reform.co.jp/works/11476/
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暗めのブラウンを基調としたキッチンを、エネルギッシュな印象を与えるビタミンイエロー基調に変更し、明るくポップな空間としてリフォームした事例です。キッチン全体をひとまわり小さくしているのでその分収納を増やすことができ、物が増えがちなキッチンでもすっきりと整理整頓できるようになりました。
また、本件はアウトレット品を利用したリフォーム事例でもあります。季節ごとのキャンペーンやセール、アウトレット商品を上手に活用すればお得にキッチンリフォームができるケースも多いので、オンリーワンリフォーム石友へご相談ください。
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