キッチンリフォームの際にも同様なことが言えますが、お風呂リフォームを考える際に、どうしても真っ先に考えてしまうのは、「どのようなユニットバスにしようかなぁ」ということだと思います。
ですので、そこに重点を置きすぎると、どうしてもお風呂をユニットバスにすることがリフォームする目的になりがちです。
あくまで「ユニットバスを設置する」は暮らし(入浴)を安全・快適にするための一つの要素でしかありませんので、何のためにお風呂リフォームをするのかという目的を明確に持っていただくことが大切です。
目的を明確にする際に大きく関係してくるのが、お風呂リフォームをされたい動機です。一般的なお風呂リフォームの動機として「寒い」「古い」「狭い」「暗い」「汚れ」「水漏れ」など様々ですが、その動機は非常に大切です。しかし、お風呂を新しいユニットバスにすることで、そのいくつかの問題点を解消することはできますが、全てを解消することはできません。あくまでお風呂を新しくすることは、目的を達成するための一つの要素でしかありません。
例えば「冬になると寒いから快適に入浴できるようにしたい」という動機の場合、入浴中に寒いと感じることもあれば、浴室だけではなく、入浴前と後の脱衣場も寒いということもありますので、ただユニットバスを新しくしたいということだけを考えてしまうと、脱衣場の断熱性が置き去りになり、リフォームで得られる快適な効果も半減します。
リフォームのご要望を事前に持っていただくことも大切ですが、内容よりも何のためにリフォームするのかという目的を持っていただくことが大切です。そのためにはご不満に感じていることを理解していただくこと、現在どのように入浴(暮らし)をしているのかという実際の暮らし方視点で振り返ると、ご不満なことが明確になりやすいと思います。場所として捉えるのではなく、常に暮らし(生活)の視点で考えていただくと、リフォームする目的が明確になってくると思います。