状況により異なる
システムキッチンをどのような内容にするか、慎重にご検討されることは本当に大切なことです。なぜなら、調理における大半の作業はシステムキッチンを用いるからです。
では新しいシステムキッチンにすることで家事がラクになるかというと、最近のシステムキッチンには収納性、機能性、作業性の3つを備えていますので、確かにラクになります。しかし、飛躍的に良くなるかというとそれは状況により異なると思います。
キッチンリフォームを検討されるにあたり、各ご家庭により様々な理由があると思いますが、そこには調理(家事)をラクにしたい、または楽しく調理ができるようにしたいということは、皆様が共通に思われていることだと思います。
調理をラクにするための非常に大切なこと
それでは、具体的に調理作業における工程を一つ例に挙げてお話をしてみます。
調理の最初の工程では材料を洗ったり、まな板の上で切ったりするわけですが、その材料はどこから用意していますか?
これはご家庭によって違うと思いますが、魚や肉などの冷蔵が必要なものは冷蔵庫から持ってきます。野菜類は冷蔵庫に保存されている野菜もあれば、じゃがいもなどは、常温で比較的涼しい場所に保存されていることもあります。
また、昆布や鰹節などの乾物類、缶詰などの加工品類などの材料の置き場は、また異なる場所に置かれているのではないかと思います。
調理で用いる材料の置き場はキッチンの傍にあったり、物によってはちょっと離れた所にあるのではないかと思いますが、その材料は取り出しやすい工夫はされていますでしょうか。
そして用意するだけではなく、食事が終われば後片づけになりますので、また同じ動線をたどって行うことになります。
様々な材料をキッチン上まで移動するという何気ない動作ではありますが、一度だけの調理で見てみるとそんな大したことではないように感じます。しかし、これを年間通して、1日2回~3回、365日繰り返し行う、また後片づけも考えると、材料の置き場所や取り出しやすさを検討することは、調理(家事)をラクにするために非常に大切なことではないかと思います。
今回は「材料を用意する」際の動線や取り出しやすさについて少し触れてみましたが、調理に関わるのは材料だけではありません。その他調理器具や調理用品など、たくさんの物が関わってくると思います。ですので、システムキッチンの仕様をどのようにするかも大切なことではありますが、それ以外にも着目して調理を快適にするための内容を検討すると良いと思います。